六地蔵
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和尚ブログ ほうげん日記

止め処(ど)がない

本の「まえがき」を書くのは筆者にとって最終作業。本文を全部読みなおして、自分が言い残したことは「あとがき」で書くが、「まえがき」は“さても、さても、皆さまががた。取りいだしましたるこの一冊は・・・”という具合。内容をまとめてしまうと本文を読む必要はなくなるから、書き手にとってはハードルが高い。朝から悪い頭を使っても、起承転結の「起」が出てこない。コツコツやることを、「糖尿病や高血圧をはじめとする生活習慣病は・・・」なんて書き出せば、イヤな本だなと思って誰も読んでくれない。「一塵(いちじん)大嶽(だいがく)を崇(たか)くし、一滴(いってき)広海(こうかい)を深くすると申しまして・・・」と弘法大師の言葉からスタートすれば、その後の私の文章が陳腐に見えて始末に悪い。そもそも「塵も積もれば山となる」と言うけれど、現代人は地表や海底に堆積したものが、地殻変動や火山活動によって隆起して山になることを知っている。積み上げて山になるのはせいぜい公園の砂場や海の砂浜での経験がいいところだ--というふうに、考えがまとまらずに止め処(ど)がない。で、下手の考え休むに似たりと、段ボールにお地蔵さまを描く。写真は6時間の間に3回のインターバルで描いた25枚である。おかげで、どうにか「まえがき」の第一校が書けた。こんなことで半日を費やせるのだから、小さな寺の住職は本当にありがたいと思う。あはは。

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