六地蔵
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和尚ブログ ほうげん日記

蜂と蟻のような形

友人から薦められた伊坂孝太郎にはまって彼の作品ばかり読んでいるから、自分の原稿にも影響が出始めた。これはマズイと思ったので、買っておいた内田百閒の『御馳走帖』(中公文庫)を開いた。まったく愉快な文体と感性だと思う。作中の「おから」というエッセイにこんなクダリがある。「(私は)中学を出て、高等学校に這入ってからも、矢っ張り痩せっぽちで、着物を着て兵児帯を締めると、腹の辺りが蜂か蟻の様な形になった。それだから今に肺病になりはしないかと云ふ事を心配した」。「痩せた体に兵児帯を締めると蜂か蟻のような形になる」である。あはは。鋭い観察力と表現力だ思う。ちなみに『大辞林』によると兵児帯は「(兵児の締めた帯の意)男性・子どもの締めるしごき帯」とある。兵児は「鹿児島地方で、15才以上25才以下の男子をいう」。そして、しごき帯は「並幅の布を、そのまま用いる帯」とある(勉強になりますね)。ちなみに、お腹が程よく出ている私は、蜂や蟻の様な形にはならない。ぐはは。

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