積年の願いだった愛知県の吉良へ、ひょんな事から来られた。「行く春や憎まれながら三百年」鬼城が大正七年に詠んだ歌である。本当は名君の誉れ高い高家筆頭である。土地のかたは親しみを込めて吉良さんとよんでいる。