家内が昼食に胡麻煮麺(これでにゅうめんと読むんだって。びっくりした)を作ってくれると言う。材料の素麺(これでそうめんだから、煮麺も仕方ないな)を見て小中学校同級生の家内に言った。「小学生のころ、『なんちゃら、かんちゃら、冷やそうめん』って言葉あったよね。何だっけ?」すると家内も「あった、あった、何だっけ?」
お互いにすぐには思いだせそうもないので、煮麺ができるまで私は住職室に戻った。すると家内が台所から「分かった。ラーメン、そうめん、冷やそうめんよ」と叫んだ。--それを聞いて、なんとなくそんな気もしたのだが、再び台所へ行って「『ラーメン・そうめん・冷やそうめん』って、どんな状況で言うんだっけ?」と尋ねた。すると家内は思案顔になって「そうよねぇ。変よねぇ」--で私は再び住職室へ戻った。
すると、今度は「分かった、分かった。『アーメン・そうめん・冷やそうめん』よ」と言う。おお、そうだ、そうだ。何かお願いごとをする時に言う魔法の(?)言葉だった。小学校以来40年以上も使ったことのない言葉だったが、お坊さんになった今、宗教的にも、年齢的にも「アーメン・そうめん・冷やそうめん」はなかなか言えない言葉になってしまったと少しガッカリした。大人になってしまったのだ。※写真はイメージです。