今日は朝から30°。その中、お墓を丁寧に掃除するご婦人がいた。掃除を終えて玄関にお線香を求めに来た。「暑いところ、よくお参りです。真夏には大きなテントで墓地の上を覆いたくなりますね」「そうだと助かりますね」と彼女は額の汗を手拭いでぬぐった。「お墓の石も焼けてるから水をかけて掃除しても、最初はお湯になっちゃうでしょ」「本当ですね。バーベキューができますよ」--墓石でバーベキューとは少々罰当たりな考え方かしらと思いつつ「石焼きバーベキューですね」と答えた。で、思いだした。彼女は小学生だったお子さんを亡くされている。きっと、お墓を洗いながら、お墓の中のわが子と「これだけ石が熱ければ、ここでお前とバーベキューできるね」と会話していたのだろう。良く言う「車のボンネットで目玉焼きができる」という暑さだけの形容ではない、心の芯があたたまるひとときだった。
和尚ブログ ほうげん日記
2014年07月26日