六地蔵
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和尚ブログ ほうげん日記

初めての里帰り

赤穂浪士、討ち入り前夜。浪士の中には、今生の別れを告げようとした者たちがいる。中の一人、赤垣源造。無類の酒好き。血を分けたたった一人の兄は塩山家へ養子に入り、江戸屋敷勤め。元禄14年12月14日夕刻。源造は兄宅を訪ねる。が、兄は留守。帰りは夜分になるという。翌日未明の討ち入りを控えて、源造思案にくれる。女中のスギに命じて兄の着物を台所の鴨居に掛けると、その着物に向って酒を献じる。「兄上一献召し上がれ。源造お流れ頂戴つかまつる」そう言いながら、結果的に酒を一人で飲んでいる。何やらブツブツ言いながら飲んでいる源造を不審に思って、女中のスギがどこかへ旅に出るのかと聞くと、西のかた十万億土へ行かねばならぬと答える。何のことだか分からないスギは、お帰りはいつでございますと聞くと「来年、7月新盆のころになるだろう。しかし、その時はそうめんやカボチャは不要じゃ、。この源造、酒が好きによって、酒を馳走してくれ」と頼む。やがて、源造は「兄に、会わずに行くのが残念と返す返すも言っておったと伝えてくれ」と言い残して、兄宅を辞す。--ご存じ『忠臣蔵--赤垣源造、徳利(とくり)の別れ--』の名場面である。

 この浪曲を聞いてから、私も家内と子供たち言っている。「私が死んで、初めての里帰りの新盆には、大吟醸とエクレアを馳走してくれ」と。ぐはははは。----今日の「読経の庭」では、来週のお盆を前にして、そんな話をした。

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