重い病気になって入院している人が死ぬ恐怖に悶々としていた時、父親からの一通の封書が届きました。中には紙一片。そこにはたったひと言。「生きている間は生きている」と書いてありました。翌日、この人は目を輝かせて主治医に言ったそうです。「そうなんだよ、先生。生きているあいだは生きてるんだよ。そうなんだよ」◇これはあたり前のことですが、私たちはふと、この当たり前のことがわからなくなってしまいます。それだけ人は弱いものです。それでいいと思います。そして、この当たり前のことを実感した時、人はやさしく強くなれるのでしょう。◇お釈迦さまはこの世のすべては変化して止まないという諸行無常を説きました。私たちは変化し続ける不安定な世界にいますが「今、生きている」ことだけは確かなこと。今日、この日を大切に。『もっといい冷蔵庫通信』より転載。
和尚ブログ ほうげん日記
2014年06月25日