「いただきます」と「ごちそうさま」--年配の方々からよくこんな話を聞きます。『むかしは、大事なお客さんがあったり、何か特別なことがあると、庭で飼ってたニワトリをしめて(殺して)食べたもんです』。子供心に、可愛いと思っていたわが家の動物が食卓に…こんな時の「いただきます」や「ごちそうさま」は、昔から言われている「料理を作った人があちこち走って馳せ参じた結果だから『ご馳走』」などという人間サマ中心の思いではなかったでしょう。
都会では、そんな状況がなくなってしまいましたが、トラックに載せられて屠殺場にむかう牛や豚を見たことはあるはず。他の生命を食べないと一日も生きていけない私たち…感謝と謙虚な気持ちで「いただきます」と「ごちそうさま」を言いたいものですね。『もっといい冷蔵庫通信』より転載