では、昨日の続きです。
---それから変な話をするようですけど、物事を受け止める感性っていうのは、あらゆる動物の中で人間が一番にぶいと思うんです。
そのにぶい人間の中でも、よく観察してみればお子さんが一番敏感です。大人になるほどにぶくなってきます。
季節を感じ取る触覚にしたってですね。つまんないラジオから「夏も近づく八十八夜、今日から夏でございます」とか聞いて夏を感じ、「秋冷頓に加え候」なんて文章で秋を感じる――それよりはるか先に、お子さんたちは季節を感じてます。
つまんない大人が「秋冷頓に加え候」なんて書く前に、秋のトンボを追っかけてる。冬の遊びをやってる。春の歌を歌ってる。夏の水に飛び込んでるのが、皆さんの小さい頃だったと思うんです。
私はよく思うんです。この頃、奥さま方が「どうもこの頃は枝豆もイチゴも年中出さかるようになっちゃって、季節感がなくなりまして」って。冗談じゃない。季節感を感じなくなったのを枝豆のせいにしちゃいけない。(笑)自分の感覚が麻痺してるんです。
ということで、今回のシリーズは次回で終了!あははは。この10日間たくさん書きたいことがたくらさん起こったけど、涙を飲んでこらえておりました。おかげで口の中がしょっぱいこと、しょっぱいこと。うははははは。