六地蔵
線

サイト内検索

アーカイブ:カレンダー

2025年10月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

アーカイブ:月を選択

和尚ブログ ほうげん日記

『サザエさん』秘話(その5)

お待たせしました。この話の核心に入ります。

--(前回の最後の部分から)それで、そこまで話した時、崑さんが「ここまで話たんだから、村上くん。君、長谷川さん、知ってるだろ」――長谷川町子さんです――まだご存命の頃ですが。「町子さんの『サザエさん』。もちろん見てるだろ」って言うから「はあ」。

「サザエさん」の漫画っていうのは皆さんもごらんになっていると思うんですが、それこそ皆さんがお子さんの頃からですね、中には親子三代にわたって「サザエさん」を見てらっしゃる方がきっといらっしゃると思うんですが。ところが「サザエさん」の漫画っていうのは、あれはサザエ一家の、所詮はお家の中だけの話で、宇宙に飛んだりなんかしているわけではないんです。

それが一世紀にわたってですね、親子三代にわたって、いつもフレッシュで、たくさんの人、今の若い方だってうなずけると思うんです。フレッシュですね。それは何故かっていうと――崑さんが言ったことです。

「長谷川町子さんの目っていうのは、子供の五歳くらいの時で発育をやめちゃっているんだ。あの人はいつでも子供の目で大人の世界をみているんだ。それが証拠には、サザエさんのお父さんっていうのは勤め人だ。朝、いってきまーす、って。お正月っていうと、二重廻しの着物を着て、山高帽をかぶって、お年始にいってきまーす、って言うと羽根突きの羽根が落ちてくる。あんな風俗は現代ありゃしない。

あれは要するに、長谷川町子さんが、五つの時に見たお父さんの像がそのまんま固定して聞いている。だからこそ、かえって斬新で、新しくって、いつの時代をも越えて人々を捉える。子供の目なんだよ」って言われたんです。

  漫画家の清水崑さんが村上さんに話してくれた長谷川町子さんの話はここまで。ここから、村上さんが学んだ、人生を笑顔で前向きに生きる話へと進んでまいります。せっかくですから、もう何回かおつきあいください。

サイト内検索

アーカイブ:カレンダー

2025年10月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

アーカイブ:月を選択