高山先受光(高山まず光を受く)は、先照高山(まず高山を照らす)とも言われる。華厳経の「如来性起品(にょらはいしょうきぼん)」に出てくる言葉だ。意味は「朝日が登れば先ず高い山に陽光が当たる」ということ。つまり、それなりに問題意識を持っていたり、知識がある人を高山にたとえている。そういう人ほど、何か素晴らしい考え方(朝日)に接すると真っ先に感応するものだというのである。何の問題意識もない人は、素晴らしい教えに出合っても当初は分からない。その人が素晴らしい教えに感心し、共感できるのは、だれにでもわかるほど太陽が高く登って平地を照らすようなものだというのだ。わははは。面白いたとえである。華厳経を勉強している人にとっては「先照高山(せんしょうこうざん)の喩(たとえ)」として知られている含蓄のある言葉である。ある時は高山、ある時は平地の私である。
和尚ブログ ほうげん日記
2013年09月11日