先週、訪ねた石巻のお寺は、震災の時、避難所に入れない人たちのために救援物資の配布を自治体から依頼されたお寺。
寺の家族だけで、去年4月初旬から11月中旬まで150世帯にお弁当などを配り続けたそうだ。
本堂にも物資が山と集まり、それを丁寧に仕分けしていく。
五か月すぎた夏のころ、さすがに身心ともに限界に達しようとしていた時、些細なことで喧嘩になることがよくあったそうだ。
でも、その様子を本堂の仏さまが見ている。

「仏さまの前だと、これじゃいけないって思えるものです」との言葉が印象的だった。
一緒に行った仲間が言った。
「やはり仏さまは、厨子の中に納めてしまうのではなく、お姿が見えたほうがいいんですね」
仏がいらっしゃる空間の持つ力はたいしたものだと、私も思う。
和尚ブログ ほうげん日記
2012年06月13日
