江戸っ子は昔から、ガラッパチで、気が短くて、さばさばしている気性だという。
それを称してこんな言われ方をする。
「江戸っ子は 五月(さつき)の鯉の 吹き流し 口先ばかりで、はらわたは無し」
(江戸っ子というのは、まるで五月の空にあがる鯉のぼりのようなものだ。口は達者だが、これといって腹の中にあるわけではなく、からりとしているのものだ)

ちょっと聞くとまるで「口先ばかりの理屈屋で、じつは何も考えていない、アホである」とも取れそうだが、言いたいのは、口は悪いがいつまでもネチネチと思い続けるようなことはしないという意味である。
「野郎、腹に何か持っていやがるな」などと言われたくないものである。ぐはははは。
みなさんも、口が悪いのが珠に傷だが、からりとしている人には言ってみるといい。
「あの人はね、こどもの日の鯉のぼりみたいなもので、口は悪いが、腹にはなにも無い、からりとしたいい気性なんだよ」と。
二週間ちょっと一緒に暮らしていた石巻のMちゃんが、お母さんと一緒に、大学のあるいわき市へ帰った。来週から大学が始まるからである。
スーツケース一つで東京へきたけど、二週間で荷物が増えたので、家内と娘もひきつれて、車でいわきのアパートまで送った。
女子大生の独り暮らしのアパートに入るのはドキドキしたが(あははは、ウブなオジサンである)、地震でゴチャゴチャになっている部屋の片づけを手伝った。
アパートを去る時、みな泣きそうだった。「またおいで!」と笑顔で、手を降って帰ってきた。
