「いったいどういう風の吹き回しだい?機嫌がいいじゃないか」
類語辞典による「風の吹き回し」は〔その時の調子、加減、気分。風は気まぐれに吹くことから〕と丁寧な説明がある。
ここ五年くらい使っていない表現だ。「熱でもあるんじゃない?今日はやけに機嫌がいいじゃないか」「機嫌がいいじゃないか。何かあったの?」---そんな陳腐な言い方しかしていない自分がいる。情けねぇ。
いづれにしろ、風のことを話題にしたいくらい、今日は北風が強く、白衣の下のむき出しの腕をゴシゴシ手でこすって暖かくなりたくなる一日だった。
夕べは30年近く続いている大学の同級生を中心にした仲間たちの子供だけの新年会in密蔵院。皆赤ん坊のころからの知り合いである。会場が我が家だから、私と家内も同席させてもらった。
23時をすぎたころ、私の好きなバスキンロビンのチョコレートミントアイスが出てきた。
いったいどういう風のふきまわしだろうと思ったが、きっと親が「名取のところでやるのなら、あいつの好きなものを持っていけ」と、たぶん言ったのだろう。好物を覚えていてくれるのはありがたいことである。