六地蔵
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和尚ブログ ほうげん日記

愚連隊から蛤(はまぐり)への軌跡。


今日のご法事の後座(なんだか、後座ばかり話題に載せてるな・・・)のこと。
私の斜め前にすわっていた故人の弟さん(この方もお檀家さん)について、さらに隣のオヤジさんが教えてくれた。
「住職ね、この人のことあまり知らないから、ツーさん、ツーさんって呼んでるけどね。若い時は、すごく怖かったんだよ」
随分やんちゃをしていたのは聞いていたが、一本筋の通ったワルだったことをより具体例をあげて説明してくれた(今はとてもいいオヤジさんだし、江戸川区の野球少年たちはこの方にどれほどお世話になっているかわからない)。

「ああ、昔で言えば愚連隊ですね」とかーるく言った。
「そうそう、そんなもん」

後座を終えて、心配になったので自分の言った言葉を調べてみて間違いに気づいた。そこからが面白かった。

愚連隊:[「ぐれる」から出た語。「愚連」は当て字]定職がなく、繁華街などをうろつき、暴行やゆすりなどをする不良少年や不良少女の集まり。

彼のオヤジさんがワルだったのは学生時代のことで、職につく以前だし、ユスリなどの犯罪などは何もしていないから、私の言った「愚連隊」には当てはまらぬ。

気になったのはただし書きの「ぐれる」から出た語」である。で、「ぐれる」⇒

ぐれる:「ぐれ」の動詞化。①少年や青年が、生活態度が乱れ、反社会的・反抗的な行動をするようになる。②見込みがはずれる。

さて、「ぐれる」は「ぐれ」が動詞になった言葉なのだそうだ。で、「ぐれ」は何じゃ?

ぐれ:[「ぐれはま」の略] ①物事の食い違うこと。合わないこと。②まともな道からはずれること。

はぁーっ?「ぐれはま」の略?とは何じゃ?

ぐれはま:「ぐりはま」の転。--たったこれだけの説明。わははは。じゃぁ「ぐりはま」は何よ!

ぐりはま:〔「はまぐり」の「はま」と「ぐり」を逆にした俗語。室町時代頃からあった〕ものごとがくい違うこと。あてがはずれること。「何をやってもグリハマになる」。

 どうだろうか。「愚連隊」はすでに死語かもしれぬが、この言葉のルーツは面白いと思う。
 「あいつのやってること、言っていることはいつもグリハマだ」---お坊さんとしては、そんな世界をめざしたいと思う。損だ、得だ、勝ち負けだなんていう価値観からは、グリハマで結構である。

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