
今日はお通夜。二つ違いの姉さん女房に先立たれた78歳のご主人。
お酒が大好きだったのが、体調を悪くしてドクターから「一日350㎖のビール一缶だけ」と言われているそうな。
しかし、もとより酒好きだから私に対する心遣いも堂に入ったもの。
差されるビールを断れないような流れを作ってくださいました。
悔しいから、私もビール瓶を持って、
「まあどうぞ。そのくらいの歳になれば、缶ビールを二本文ぐらい呑んでも大丈夫ですよ。死ぬまでちゃんと生きてますから」と言った。
そうしたら、即答された。
「いや、そこまで生きちゃいないから」
私も、隣にいた副住職の長男も手を打って喜んだ。
実は重い話題である「死」を、これだけ軽妙に返していただいたのは初めて。当意即妙とはこのことである。
軽い会話の中に、タブー視されがちな「死」を盛り込んでいくことは、とても大切だと思う。
避けては通れない問題を、そんなトークの中でサラリと触れておき、後で一人になった時じっくり考えることができると思うからである。
そんな意味で、私にとって、亡き人を思う遺族のいいお通夜だった。
