
閻魔大王の王宮の敷地に建つ、善名称院(ぜんみょうしょういん)という建物は、別名無仏と言われる閻魔の国に、あえて浄土として建てられた建物です。
この院の敷地内は、黄金の砂が敷きつめられ、歩道は銀の玉で舗装されています。植えられている木の枝にはいつでも花が咲き続け、常に実を結び続けるという不思議な場所。
池には宝石のような蓮の花が開き、鳥たちは美しいハーモニーでさえずっています。
さて、その建物のホームの中央には、金、銀、瑠璃、瑪瑙、珊瑚なんで飾られた方形の座があります。
その座を囲むように四方にも座があります。
この五つの座は、まことに不思議な役割を果たしています。
中央の座は、地蔵菩薩が座禅をするところなのですが、その地蔵菩薩が深い三昧に入って、あらゆる世界のことを見渡して苦しみの中にいる人を見つけると、それにふさわしい菩薩の姿に変身する座が四方の座なのです。変身してからこの座からそれぞれの世界に移動していきます。つまり、この四つの座は、一瞬の転送装置(『スター・トレック』を存じの方はおなじみの装置でしょう)。
その四種の姿は、
破悪趣(はあくしゅ)菩薩、
悲旋潤(ひせんじゅん)菩薩、
金剛笑(こんごうしょう)菩薩、
そして、除憂闇(じょうあん)菩薩であります。
お地蔵さまは、日夜この場所で座禅を組み、そして座禅を終えると、人々を助けに奔走するというのです。
なぜ、お地蔵様が毎日そんなことをするようになったか……
それが次回にお伝えするお話でございます。
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今日は、『浪曲の広場』。暑いのに大勢の方々にご来場いただきまして、ありがとうございます。
『忠臣蔵、両国橋、義士勢揃い』
『文七元結』
『お染久松』
『忠治、子連れ旅』
・・・の四題。
義理と人情のあふれる夏の一日でありました。
次回の『浪曲の広場』は10月19日(月)。
13時~15時30分。無料。お誘い合わせの上どうぞ。
