六地蔵
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和尚ブログ ほうげん日記

十人の王の物語(その17)-閻魔の約束-


「そうだ、そうだ、そうしよう」と閻魔大王が決めたのは下記の如し。

――人々が良いことをすれば、私たち10人の王たちが、こんなに苦労することはないのだ。だから、一月、五月、九月に一〇回仏さま念じればいいのだ。

 一日には定光仏を念じ、〔定光仏(じょうこうぶつ):別名燃燈仏。過去世に出現して、釈尊に未来には成仏すると予言した仏。釈尊以前に現れたと伝説的に伝えられる二十四人の仏の一人〕。

 八日には薬師瑠璃光如来を念じ、〔東にある瑠璃光浄土で教えを説いているとされる仏。お薬師さんのこと。自然治癒力、物事の調和を保とうとする力のこと。〕

 十四日には、賢劫の千仏を念じ、〔賢劫とは、今現在のこと。広い宇宙には(異次元も含めて)、今の時点で千人の仏がいるとされる。面白い発想ですね〕

 十五日には阿弥陀如来を念じ、〔西のある極楽浄土を出現させている教主。ご存じ阿弥陀さまです〕

 十八日には、地蔵菩薩を念ずれば、それも朝早くから朝食までの間念じれば、死んでからも地獄・餓鬼・畜生・修羅の世界に墮(お)ちなくてすみます。〔この仏さまについてはもう少し後になって、詳しい説明がなされます。なんと言ってもこの『十王経』の正式名称は『地蔵菩薩発心因縁十王経』というのですから〕

 ここまでで、五回。あとの五回は……

 二十三日には、勢至菩薩(せいしぼさつ)を念じ、〔自分がした嫌な思いを人には決してさせないと行動する菩薩〕

 二十四日には、観世音菩薩を念じ、〔観音さまのこと〕

 二十八日には、毗盧遮那(びるしゃな)如来を念じ、〔大日如来のことです〕

 二十九日には、薬王菩薩(やくおうぼさつ)を念じ、〔二十五菩薩の中の一人。病ある人に良薬を授けるとされる菩薩〕

 三十日には、釈迦牟尼仏(しゃむにぶつ)を念ずると良い。〔お釈迦さまです〕

 以上、一月、五月、九月の上記の十日間、一生懸命、十人の仏さまを念じれば、その功徳で疫病にかかることなく、私たちを病気にする鬼も近づくことができないで、百年の寿命を得て、福に満ちた百の秋を過ごし、寿命が尽きたら仏の国に生まれるだろう。――

 おお、閻魔大王も必死であります。

 でも、大王がする約束はもう一つあります。この約束を守れば、

「死の簿につくとも、かえって生の書につく」(死んじゃう人の名簿に名前が載っていたら、生きる人の名簿に名前を付けなおす)

「横死、非命は必ず転じて寿を延ばす」(事故死などの非業の死を遂がなく天寿を全(まっと)うする)

といいます。

 さて、その方法は……次回へとつなぎます。

 ◇     ◇     ◇     ◇

 17日(月曜)の「浪曲の広場」用の会場作りを今日しました。明日は、春日部、八千代のお寺でお話なので、準備をしている時間がなさそうだからです。
 毎年8月の浪曲の会は、お盆明けの月曜日。だいたい高校野球の準決勝か決勝にあたってしまい、いらっしゃる方々が少なくなります。
 さて、甲子園も順延が続いて、まだ終盤ではない様子。大勢いらしていただければ、4人の浪曲師も張り合いがあろうってぇもんでゴザンス。

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