
『「面倒くさい」が口癖の子がいるんですけど、どうししたらいいでしょうね」--さっき、小学校の道徳公開講座の話を終えて、校長室で、先生方と話していた時に、活発そうな、笑顔の素敵な女性の先生から受けた質問です。
校長室では
「先生が『面倒くさい』を連発して、いかに『面倒くさい』と言うことが、人としてツマラヌ人間かを教えてあげるもの手でしょうね」
「世の中で、私達がやることがどれほど、面倒くさいことではなくて、面白いことに満ち満ちているのかをそばにいて、一緒に味わうのも一つかもしれません」
--そんなことを申し上げた。もちろん、その子に実際に接してみなければ分からないし、対処法も一つということはないだろうと思う。
で、いい疲労感で帰坊(「帰宅」の坊さん用語)して、思ったのが今日のタイトルである。
「面倒くさい」と「くさい」とは何だろう……。臭いか?
『大辞林』(電子辞書版)にはこんな説明がある。
【臭い】(形容詞)
①いやなにおいがする。「臭いどぶ川」
②疑わしい様子である。あやしい。うさんくさい。「犯行現場から
逃げた男がくさい」
(接尾語)
①そのようなにおいがする意を表す。「汗くさい」
②いかにもそのように感じられる。「いんちきくさい説明」
そして、最後にやっと登場!
③(形容動詞の語幹に付いて)その語の意味を強めるはたらきをする。
「面倒くさい」「ばかくさい」
③の説明を、我が敬愛する「新明解国語辞典」(三省堂)では……
好ましくない意を表す形容動詞に付いて、その程度がひどいことを表す。--と丁寧な説明がしてある。
なるほど、好ましくない言葉に付くのだ。
そしてなるほど、「臭い」という甚だ曖昧な感覚を、形容動詞につけることで、そんな雰囲気がひしひしと匂ってくるという意味で、「面倒くさい」が「とても面倒に感じる」という意味になるのだろう。
そこで、「面倒くさい」が口癖の人にはこんな返し方をしたらどうだろうと思う。
「そんなこと、面倒くさいよ」
「へぇ、ずいぶん鼻がいいんだね」
「何が?」
「だって、面倒っいう匂いを「クサイ」ものとして、嗅ぎ分けられるんでしょ」
「……」
「せっかくだから、クサイものを嗅ぎ分けるんじゃなくて、いい匂いを嗅ぎ分けたらどうだい。世の中には、いい匂いのするものがたくさんあるよ。人の為に何かするなんていうのは、とてもいい匂いがするんだ」
小学生には、かなりムズイかな?
