
窓を開けて、レースのカーテンが外からの風をおいでおいでとてまねきするようになびいている。
こういう日には、塔婆を書く。墨の乾きが早いからである。
今度の日曜日の法事用、40本。結局午前中かかってしまった。
あと、なるべく今日中にやっておくことはなかろうかと思ったら、あった。
二年前にご詠歌、写仏、読経の会の三つに参加してくださっている方から
「住職さん、ウチの床の間に架けるお不動さまの掛け軸が欲しいんですけど」
と言われたので、
「そんなら写仏もしてるんだから、自分で描けばいいじゃないですか。描いたら軸装にして、開眼供養しますよ」
とお勧めした。
「とても描けません」
「じゃ、私が描きますよ」
そう言って一年がたったのが一年前である。ぐははは。
そう、一年前に
「できましたか?」と言われたので
「何でしたっけ?」と答えたら、怒られた。ぎゃははは。
たまたま描いて軸装にしてあったお不動さまがあったので、
「これで良かったら差し上げます」と言った。
「充分ですよ」と言って下さったのだが……
どうも上部の空白が間が抜けているので、この空白に何か書きますからもうすこし待っていてください。でも時々催促してくださいね」と笑った。
それから一年…
昨日ご詠歌の時に、催促があった。ヨカッタ。またまた忘れていたのだ。
今日、塔婆を書き終えたので、お不動さまの上にお不動さまの、願い、誓いなど全てを一字に凝縮した「カンマン」という梵字を書かせていただいた。
お坊さんの一日はこうして過ぎていくのだ。夜は野田でご詠歌である。5年間毎月伺っていたお寺……。不作法だが、今日で、逆暇(ぎゃくいとま)にさせていただいた。
そして、密蔵院では、明日は「写仏の庭」です。
13時~15時。19時~21時。筆で仏と繋がる二時間です。
写真が、そのお不動さまと「カンマン」。
