
弁尊さんは、
「この犬は、信州信濃の光前寺の和尚さんが、可愛がっていた犬だ。この早太郎をここで死なせてしまっては和尚さんに申し訳がない。」
急いで、村の人に手伝ってもらって、傷ついた早太郎を戸板にのせて、夜も休まずよいしょ、よいしょと天竜川を上って、信州信濃の光前寺の庭へと早太郎を運び込みました。
出迎えた和尚さんは話を聞いて、虫の息になっている早太郎の首筋を優しく叩いて、
「早よ、よくやったな。」
その時、早太郎、最後の息でパッチリと目を開けて、
「和尚さん、責任は果たしました。」人間ならばそう言ったところでしょう。そのまま、目を閉じて息を引き取ってしまったのです。
今でも、信州信濃の光前寺には、早太郎の銅像があり、早太郎のお墓も残っています。
そして、矢奈比売神社(見付天神)にも銅像と、早太郎の末裔が飼われています。
今から、七百年前の話、『信州信濃の早太郎』のお話、これまです。おつきあいいただきありがとうございました。┏〇”┓。
私は小学校に入る前から、この話を父から何度となく聞き、自分でもお話できるようになりました。私が色々な子供たちに、ヴォイスチェンジャーや稲妻照明を使って話していたのはもう20年も前のことですが、私にとって、かけがえのない話の一つなのです(犬好きになったのもこの話のせいかもしれません)。
平成21年9月11日には、この早太郎(遠州では疾平太郎)の700年祭が矢奈比売神社で行なわれることが、先週の旅で判明。必ず参列しようと決心したのであります。できれば一席やりたいものです。
写真は矢奈比売神社で手に入る「霊犬の厄除けのお札」。
