新しい本の装丁のデザインが送られてきた。
もうこの段階では私の出る幕はない。
ゴテゴテした文庫群の中で、背表紙も表表紙も、スッキリしたデザインだと思う。中身も読みやすそうだとイメージできる。
タイトルは出版社の永岡書店のスタッフが何百という候補の中から選び出した『心がすっきり かるくなる 般若心経』。
読者の心がスッキリ、かるくなってくれれば、筆者としては以て瞑すべしだが、なにより出版までこぎつけた筆者の心がスッキリ、かる~くなるという意味なのだと、今わかった。ぎゃははは。
今日は一日中、一件のご法事で頼まれた72体(本ではなく、仏さまと同じなので体(たい)と数えます)の塔婆を書きっぱなしだった。塔婆は普通の書道と違って正面を向いて書けないので、体や首が斜めになる。おかげで妙な姿勢のまま固まりそうだ。
それにしても、同じ戒名を72回も書けば、もう少しは上手くなりそうなものなのに、そうはならない……我が身の至らなさを天を仰いで「嗚呼……」と嘆くばかりである。
