一昨日の法事の後座でのこと。
集ったうち、六十才台後半以降の女性陣六名。
暑いから半袖かノースリーブの黒の服。
私の正面にいたおばあちゃんが自分の右の二の腕を見せると、ゆすって見せて口火を切った。
「お上人、見てくださいよ。ここがこんなにタプタプになっちゃって、これね『元禄袖』って言うんですよ」
「わはははははは」
すると別のご婦人曰く。
「あら、私は娘に『振り袖』ねって言われたわ。私はペリカンのクチバシの袋って言ったのに…」
「ぎゃははははは」
つられて私も言ってしまった。
「ああ、モモンガの手と足の間の膜ね」
「あら、失礼しちゃうわ。住職さん!」
……自分で言うのはいいけど、他人に言われると不愉快になるということをすっかり忘れていたのだ。私は、まだまだ修行がなりない。
