世に名人と言われる人たちがいる。斯界では一流の人たちだ。
しかし、昔よりそういう達人たちが異口同音に言うのは「自分で、これでそろそろ一人前かなと思っていた頃はまだ半人前だった。一生かかっても一人前なんかにはなれないことが分かった」ということ。
こういう心理的成長を通過した人の謙虚さは深い。
一方で「一人前を自認」するのは、やはり人として一人前ではない証拠なのだろう。仮に一人前であると周囲が言っても、そう成り得たのは多くの人や物のおかげであると感じていれば、その先も多くの縁でからにステップアップしていくのだろうから、独りよがりの天狗にはなっていられまい。
親はいつまでたっても親として親の達人足りえない。私は23才の息子の父親をやるのは生まれて初めてなのだ。息子が50歳になった時私は76才だが、やはり50歳の息子の父親はその時が初めであり、一生親の達人には成り得ないだろう。
万事左様なるべしと心得る、お盆前。
