[ある受刑者への返事 その4]
すべては変化してしまうのが原則なので、同じ状態をたもちたければ、次々に入れ代わる縁に対して、手を打たなければなりません。
波打ち際に作った砂の山を放っておけば、波に削られて山はなくなります。同じ山の形をたもちたければ、波がさらっていった砂を補充、補強しなければならないということです。
心おだやかのままでいたいのに、あたらしい縁が加わり、あるいは縁が切れて、心が乱れるなら、それに対処していかないと、心は暴走する暴れ馬のようになって、手がつけられない、だれも近づかないということです。
とても面倒だし、大変なことです。しかし、「いつでも、どんなことがあっても、心おだやかでいる人になりたい」という目標があれば我慢して対処できます。