午後四時を過ぎて、北からゴロゴロという雷鳴と共に黒雲がぐんぐん迫ってきた。雲霧仁左衛門は初期の講談では雲切と書かれ、甲州生まれで若くして真影流の達人と言われた。ある日、雷鳴の中で黒雲を切ったところ、真っ二つに切られた怪獣が出てきた。以来雲切と呼ばれたとある。これを知っているオタクが、今日も、やってくる黒雲相手に傘を振りまわしているかもしれない。あはは。ちなみに、仁左衛門の怪盗ぶりが変幻出没で、雲か霧か正体がつかないので雲霧と呼ぶという説もある。
和尚ブログ ほうげん日記
2021年07月11日