檀家はお寺のある地域に代々住み続けるというのは、すでに神話。子どもが独立して遠くの施設に入居したり、遠くに居を構えた子どもと同居したり、状況はさまざまだ(現在のところ、密蔵院の檀家さんの9割は徒歩か自転車でお墓参りに来られる距離に住んでいる)。
そんな中、簡単にはお墓参りはできないけれど、先祖や親が選んだお寺(本尊)の檀家でいるという選択をする人は少なくない。
これまで副住職に泊まりで通夜・葬儀をやってもらったことはあるけれど、私が一泊二日でそれをこなすのは今日が初めてだ。おりしも来年のカレンダの標語を「今日も命の第一線 我が人生の最前線」に決めたところでの訃報。密蔵院のそばに住んでいたころに、お世話になった93歳で亡くなった奥さまの葬儀だけに、思い出話に花が咲くことだろう。
「お疲れさまでした」の思いを合掌の中に納め、仏さまや20年前に先に逝っているご主人に引き継ぎをお願いしようと思う。
和尚ブログ ほうげん日記
2020年10月29日