朝、家内がいれたコーヒーのいい香りに誘われて階下へおりて、誰も読んでいない新聞一面の編集手帳を読んで、アングリ口を開けた。秀逸である。ドイツのバッハから始まって、青森、鳥取へ、そして最後は何気なく旅をした気分を引きずったまま新幹線の話題で終わる。すべてが新幹線が走る東海道なみにコーヒーの話題で貫かれていく。文章力もさることながら、散り散りになっている情報をわずかな文章の中で一つのラインでつなげるその手腕は、驚嘆の一語につきる。こんな文章が書けないうちは、大きな声で「本を書いてます」と言えないと思った。今日の朝刊の編集手帳に関するブログのアップ数は、私を含めて数百にのぼるだろう。
和尚ブログ ほうげん日記
2019年05月31日