錫杖は僧侶が旅をする時に持つ杖。そこから、錫杖を持って人々を仏教の教えで教化して救う活動を化錫(けしゃく)と言う。そして、お坊さんが亡くなることを「化錫の音がたえる」と表現することがある。今日、30年以上お世話になっているお坊さん(ご詠歌の大先生)のお通夜で和讃を唱えさせてもらった。「慈父よ恩師と慕わるる」、「寺門の栄え、世のためと、身を粉に削る 幾十年(いくととせ) ここに化錫の音絶えて・・・」--精一杯の「お疲れさまでした」の心を込めて唱えた。亡き人と上手に別れるには、その人のために何か具体的にすることだと思う。
和尚ブログ ほうげん日記
2017年11月29日